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CREES diary


北海道大学理学部 サンゴ礁地球環境科学研究室(渡邊研究室)の日記です。
by CREESdiary

サンゴ礁サイエンスキャンプ in 喜界島 その4

〜4日目〜

午後の発表会へ向けてどの班も残りの実験観察,ポスター作りと大忙し.
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サンゴ礁にすむ生き物調査隊, 今日は捕まえてきた生き物がどのような環境に適応し生息しているのか調べるために浮力を測る実験を行いました.
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実験水槽には海水, 捕まえた生き物そしてイカの切り身が入っています.
最初はどの生き物も沈んでいますが塩を加えていき, 生き物と塩を加えた海水の重さが同じになる時生き物は沈まなくなります. この時の一定量の海水の重さを測ることで生き物たちの比重を求めることができます.
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浮かび上がるマガタマモと小魚(名前忘れ). 浮かんだ生き物にちょうど日が差して昇天!と子どもたちは大はしゃぎ.
生き物は住んでいる場所や生態ごと(潮間帯や潮下帯, 泳ぐか海底にいるかなど)に浮力がことなり適応しています. 生息環境からだいたい次に浮くのは何かなと予想して進めましたが実際に実験してみると予想に反した結果がでることもあり,子どもたちに実験の面白さが伝わったかなと思います.
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実験も一段落し,発表のためのポスターに結果考察をまとめます.4日間の成果が詰まっています.
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発表会場の体育館, 会場設営もボランティアさんの協力もあり順調に完了.
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研究所前では喜界島の特産物試食会が開催されました.
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オープニングセレモニーがスタート.
会場には約100名が集まり,まずはボスの開式の辞,続いて喜界町副町長様より祝辞をいただきました.
研究発表会はサンゴ礁科学研究所のオープニングセレモニーのプログラムの一部となっていました.
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いよいよ子どもたちのサイエンスキャンプ発表会です.
大勢の観客の前でも堂々と4日間の研究成果を発表しました.
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夕方はいらっしゃったお客様も交えてみんなでの最後の夕食BBQ. 夕日がきれいでした.

〜5日目〜最終日

サイエンスキャンプ閉校式.サンゴ礁サイエンスキャンプを修了した証として,サンゴ礁科学研究所子ども研究員としての認定証が渡されました.
こども研究員認定証は講師の所属である, 北海道大学・東京大学・東邦大学・金沢学院大学・鹿児島大学・琉球大学のサンゴ礁研究室および喜界島サンゴ礁科学研究所への見学・利用のパスポートとなるそうです.
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最後にみんなで35

おわり

# by CREESdiary | 2015-12-03 13:15 | フィールドワーク

サンゴ礁サイエンスキャンプ in 喜界島 その3

〜3日目〜
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3日目午前中は島の子たちの小中学校登校日に当たっていましたので研究は午後からスタート. 
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対して島外の子どもたちや講師の方々は島の有名どころを観光. 巨大ガジュマロ, 埋蔵文化センター, 黒糖・黒糖焼酎工場などを見学. 黒糖はサトウキビの種類,作り手ごとに味に特徴がありました.

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午後からは再び班ごとに研究が始まりました.
サンゴ礁にすむ生き物調査隊は昨日捕まえたサンゴ礁にすむ生き物をどんな種類か同定していきます.
ここで図鑑が登場! 講師の先生から図鑑の引き方調べ方を教わります.
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バットに取り出した生き物を観察, 図鑑に書かれた生息場所や特徴を照らし合わせ種類を決めていきました. 図鑑に書かれた特徴と自分の目で見た特徴はあっていたかな?
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他の班の研究も見学し交流を深めます, 写真はうみぼうずハンターズ隊.
ハマサンゴ骨格を板状に切り出したスラブのX線写真の 年輪幅を調べていました.年輪幅を測ることで過去のサンゴの成長量から生息環境が暖かかったのか寒かったのかが推測できます.
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生き物調査隊も他班の子どもたちが見学に来ました. みんなにどんな名前の生き物なのか特徴を紹介.
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夕飯後には明日の発表会本番に備えて今日までの研究成果をまとめる中間発表がありました.
時間がない中, 子どもたち講師の先生方も大急ぎで準備しました.
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サンゴの化石調査隊は採取したお気に入りの化石を紹介, 生き物調査隊は調査の様子,名前を同定したことを伝えました. サンゴのしくみ調査隊は採取したサンゴの蛍光が種類によってどう違うかを実験していました.最後にうみぼうずハンターズ隊, 陸に打ち上げられたハマサンゴの成長を大きさを測ったり年輪幅を調べることで過去の環境がどうだったのか調べています.
どの班も自分たちがどのような観察実験をしてきたうまく伝えることがでました.
さて本番までにどんな研究成果になるのか楽しみです.

つづく

# by CREESdiary | 2015-11-30 12:28 | フィールドワーク

サンゴ礁サイエンスキャンプ in 喜界島 その2

2015年8月19日〜8月23日喜界島のサンゴ礁科学研究所で島内外の小・中学生を対象とした,サイエンスキャンプが行われました.
渡邊研のメンバーも参戦しましたのでそのレポートです(その2).

〜2日目〜
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キャンプ中泊まるのは旧小野津小学校を利用した宿泊施設.
冷房も完備されていて快適でした.

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みんなで朝ごはん.
研究に備えてしっかり食べてもらいます.

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2日目は海洋実習を行いました.
まずは渡邊先生が子どもたちに野帳を配ります.
自分で見て気づいたこと,それをスケッチや自分の言葉で野帳に記録することが大切.
キャンプ中,サンゴ礁を観察し気づいたことを記録してもらいます.
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海洋実習では班ごとにマスク,シュノーケルを装備して,マスクのつけ方・シュノーケルクリアや泳ぎ方を講師がレクチャー.島のボランティアさん方も見守ってくれています.
浅瀬のサンゴ礁を観察しました.
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ここからは「サンゴ礁にすむ生き物調査隊」に同行してましたのでその様子を.
他の班は海洋実習後,化石を取りに行ったり, 浜に打ち上がったサンゴ骨格のX線撮影したりしていたそうですよ.
写真は巻貝のノシガイ,ツマジロナガウニ,ミノカサゴなど観察のために講師の先生が捕まえてくれました.
サンゴ礁のどこに住んでいたかどんな様子だったか野帳に残しておきます.
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午後もサンゴ礁に住む生き物を探して別の海岸へ. 
ここはハワイビーチとよばれ(なぜハワイか不明), 絶好のシュノーケリングスポットです.
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こんどは潮間帯の生き物を探します. 生き物たちは潮位で変化する環境に適応して暮らしています.
岩(サンゴの骨)の下もさがすさがす.
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潮溜まりには小魚もたくさん, ヤドカリがすごい数.みんな観察に夢中.
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シュノーケリングもしました.地味だけど有毒なイワスナギンチャク.
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大きなナマコ, ジャノメナマコ. ナマコは気味悪がられる生き物ですが,砂の有機物を食べてサンゴ礁をきれいにするデトリタス.
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幾つかの生き物は観察と実験のために,研究所へお持ち帰り.
展示室のサンゴ水槽で出番まで保管.
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それぞれ研究を終えて夕食の時間.子どもたちと講師みんなで食べます. 
夜には天体観測.ボランティアさんによる天文レクチャー, 望遠鏡で月を見たりしました.
喜界島の夜空は満天の星空, きれいでした.

つづく

# by CREESdiary | 2015-11-23 21:49 | フィールドワーク

サンゴ礁サイエンスキャンプ in 喜界島 その1

2015年8月19日〜8月23日喜界島のサンゴ礁科学研究所で島内外の小・中学生を対象とした,サイエンスキャンプが行われました.
渡邊研のメンバーも参戦しましたのでそのレポートです(その1).
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キャンプ開始を前にして喜界研展示室の水槽. だいぶ賑やかになってきました.
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水槽の砂をきれいにしてくれる巻貝のマガキガイさん. 歯舌に猛毒があるアンボイナガイなどイモガイに似ているけれどもこの貝は無害.そういえばマガキガイ奄美のスーパーでは冷凍で食用として売ってたなぁ.
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アザミサンゴとヒメジャコガイ.後ろに写っているシャコガイもヒメジャコガイ.
この水槽がキャンプ中活躍します.

さて,キャンプ直前,準備に追われるCREESメンバー・・・
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これじゃなくて,,,
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事務室の様子. 準備が間に合いません,,,忙しくて笑顔の絶えない所長.
息つく暇もなくキャンプがスタート!


〜1日目〜
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子どもたちが喜界研展示室に集合しました. 溢れる若さにいきなり圧倒されるCREESメンバー.
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キャンプ開校式!まずは講師の先生方が自己紹介. ボスと所長を含め総勢8名のサンゴ礁研究者が集います.
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みんなで自己紹介.誕生日を言葉を使わず伝えて,誕生日順に並ぶ自己紹介ゲームも行いました.ボスは最後までルールがわかっていなかったとか.みんな打ち解けられたでしょうか.
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サイエンスキャンプ中,子どもたちは立派な研究者です. 
「サンゴの化石調査隊」「サンゴ礁にすむ生き物調査隊」「サンゴのしくみ調査隊」「うみぼうずハンターズ隊」の4班に分かれ喜界島のサンゴ礁を地質学,生態学,生物学,地球環境学の視点から多角的に研究していきます.かっこいいですね!
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この日は夕方から始まったので,いきなり夕飯バーベキュー!
島内ボランティアの方々のご協力でどんどん焼きあがる肉!いただきます,ありがとうございました!
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食後,宿泊所に子どもたちと移動,明日に備えて早めに就寝,,みんな寝てーー!
2日目からが研究のスタートです.

つづく

太郎

# by CREESdiary | 2015-11-23 21:32 | フィールドワーク

喜界島にいっていました。

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太郎です.
7月〜8月末まで喜界島のフィールド調査と喜界島サンゴ礁科学研究所
(喜界研 http://kikaireefs.org)の手伝いに行っていました.
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喜界研の目の前は海!早町港です.
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滞在中,水温・塩分.溶存酸素の測定,採水を行っていました.
桟橋に一人ポツンとバケツを投げて測定している姿は町の人たちから怪しくみえたと思います・・
それでも何しているの?と気さくに話しかけてくれる方々がいてくれてホッとしました.
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早町港は港でありますが,泳ぐと浅瀬にはサンゴやシャコガイがごろごろ.
ヒメジャコガイがいたるところにいます,鹿児島では人が食べないから残っているのでしょうか.
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水中でハマサンゴを観察,水中でみると触手を伸ばしている姿が可愛らしい.六方サンゴというのも納得.
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空港近くの砂浜,スギラビーチ.整備された砂浜ですが,海岸には数千年前のサンゴ礁が残されています.
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化石シャコガイも発見. 喜界島にはサンゴ礁の生き物たちの化石も多く残っています.
島が隆起することで過去から現生までのサンゴ礁が連続的に残っているのはとても面白いですね.
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こちらは喜界研展示室のサンゴ水槽.海水や中身の生き物は目の前から採ってきたもの.
この時はまだ寂しい感じですが,ちょくちょく中身を増やして8月の喜界島サイエンスキャンプにむけて準備を進めたのでした.

# by CREESdiary | 2015-11-23 17:28 | フィールドワーク